職場の“心理的安全性”の重要性
コミュニケーションチーム作りメンタルヘルス 2021.05.20
日本はオリンピック開催前のこの時期になっても、コロナの影響は相変わらず続き、ワクチン接種の行程もようやく高齢者接種が始まったという段階です。今回お伝えする「心理的安全性」の確保とは職場に限らず、国としても問われる大きな課題です。このような危機的状況であるときこそ意見を交し合い、どのような方法であれば最適な結果につながるかを話し合い、前向きな行動を増やしていくことが大切です。もちろん国だけではなく、企業は生き残りをかけてチャレンジし続ける必要があります。
そのチャレンジを引き出す職場に必要なものが「心理的安全性」がある「場」です。
心理的安全性は人々の心や行動、考え方に大きく影響し、長期的にみると生産性や創造性にも影響を及ぼします。「心理的安全性」がチームにとって重要な要素であると分析したのが「Google」です。
心理的安全なチームとは、チームのメンバー同士がお互いの存在を尊重しあい、意見を心おきなく交わすことができ、時には議論しあい、生産的で前向きな仕事をすることに集中できる職場のことです。
具体的には、①話しやすさ②助け合い③挑戦④新奇歓迎の4つの因子があるときに、心理的安全性が感じられるということです。
話しやすさとは、普段のコミュニケーションも大切ですが、会議の時にそれぞれのメンバーが率直な意見を言えるかどうか、上司と部下の関係であれば、仕事でわからないことを気軽に聞くことができるか、もしくは、何か問題が起きた時にすぐに報告することができるか。助け合いとは、部下育成であっても、問題の対処であっても、チーム全体で自分事のようにお互いに助け合うことができるかどうか。挑戦とは、まず挑戦できる組織風土があるかどうか。失敗しても責めるのではなく、チームで改善に向けて協力しあえることができるかどうか。そして、挑戦したいと思えるマインドを、上司が部下のモチベーションしながら成長させることができるかどうか。新奇歓迎とは、自分にない才能や強みをもった人材を受け入れることができるか、そしてチーム1人1人の才能や強みを活かすことができる職場であるかどうかです。
日本の組織風土は長年減点主義であったり、「忖度」という言葉も話題になりましたが、自分を抑えて、組織のルールに従い、指示命令されたことを的確に実行するという風土が強かったように思います。
これからの時代は以前にもお伝えしましたが、「正解」のない時代へと変化します。
特に飲食業界や旅行業界などはコロナの影響によって、創造していく企業に変わらなければ倒産の危機へとつながっていきます。金融機関の役割としても、「支援」する力がさらに問われる今だからこそ、「心理的安全性」のある組織へと変化し個々の力を引き出し、生産性と創造性を高めることが必要です。そして、お客様とともに成長できる未来を、創り上げることが大切なのではないでしょうか。
【心理的安全性のある職場のつくりかたを学ぶ研修】
心理的安全性とは何か本質を理解していただき、心理的安全性のある職場やチームをつくるにはどのようなリーダシップが必要か、どのような考え方が必要か、どのような行動変容が必要かなどをグループワークを交えながらお伝えします。
株式会社シー・マインド 宮道京子