これからの時代に合った「For you」の営業力とは

営業力強化 2021.06.15

 「営業」という言葉を聞いてほとんどの方は「ノルマ」が大変そうだなとか、新規のお客様の開拓って難しそうだなと思われるのではないでしょうか。ましてやコロナ禍では、なかなかお客様にも会うことができず、どうすれば自分の声がお客様へ届くのだろうと悩んでいらっしゃる営業の方も多いと思います。女性営業の方々や若手男性営業の方々の「研修」もよく行いますが、悩んでいない営業マンはいないのではないかと思うほどそれぞれ課題を抱えています。

 私のキャリアのほとんどは、この「営業」というお仕事が中心であったといっても過言ではありません。今も「研修」のご提案や「コンサルティング」のご提案をする一営業マンといってもよいでしょう。だからこそ、これからの「営業職」とは何が大切なのかをよく考えます。

 これからの時代に必要とされる営業マンになるためには、やはり「課題発見力」と「ヒアリング力」そして「アライアンスできる能力」が必要不可欠になるのではないでしょうか。今までも必要だと言われてきた能力ですが、コンサルティング営業の強化が必要なこれからの時代にこの力をつけていかなければ、営業の仕事は「インサイドセールス」へと置き換わっていくはずです。

 金融機関の課題として「本業支援」ができる人財をどう育成していくかがありますが、本業支援にはより専門的なコンサルティング能力が必要です。もちろん、お客様の気づいていない本質的な課題を引き出し、時にはお客様に必要なさまざまな分野のプロをご紹介し、コーディネイトしていかなければなりません。だからこそ本業支援はコンサルタント能力と営業的な能力を兼ね備えていなければ、本当の意味での課題解決ができないのです。

 今後の金融機関は、「インサイドセールス」のような売れるしくみをつくるのと同時に、「人」が介在する「営業」において期待を超える対応を何度もお客様に体験していただくための、「FOR YOU(あなたにとって)」の営業により大きく変化していくことが大切です。

 先日、あるテレビ番組で、カリスマ販売員の女性の方のドキュメンタリーを見ました。彼女は商品がどんなものであってもその商品を観察し、知り尽くすのです。そして、お客様も観察し続け、スーパーであればそこにくるお客様や動線までも観察し続けます。街が変われば、その街を歩く人々の靴や歩き方を観察しつづけ、どのようなタイプの人が多い地域なのか彼女なりの仮説をたてるのです。そして、さらに素晴らしかったのは、言葉がけ1つにおいても徹底的に色々なパターンの言葉をなげかけ、お客様が立ち止まる勝ちパターンの言葉を見つけていくのです。ユニクロの柳井さんの著書のタイトルにあった「1勝9敗」そのものでした。彼女は、メモし続け、考え続け、トライし続け、そしてお客様の予想外価値を引き出し、まさに「あなたにとっての販売員」でした。彼女が、今の力をつけるまでに、全国の売れる販売員のおっかけをして、どのような話し方なのか、言葉なのか、徹底的に勉強したそうです。彼女の営業スタイルは、古典的にも見えますが、見方を変えればマーケティングをし、専門的な知識をつけ、分析し、そのデータに基づきトライ&エラーを繰り返しお客様にとっての最良の営業スタイルを確立しているように見えました。  まさに、これからの時代の金融機関の営業マンは自分で考えることをやめてはいけないのです。そのためには、あらゆる知識を学びお客様のためになる営業をとは何か、この時代が求めているニーズは何かを分析し続け、お客様の課題解決により多くの時間をかけていくことが営業マンのあり方として重要です。

【ソリューション営業研修】

 今の時代に合った営業マンになるための、コミュニケーション能力、課題解決能力、プレゼンテーション能力など、ワークを通じながら考え、学んでいただきます。またこれからの経営戦略の変化、時代の価値観の変化もあわせて学んでいただきます。

株式会社シー・マインド 宮道京子