《読者の意見》金融機関職員の資産運用

融資業務 2021.08.31

7割が投信・ETF利用

 預金だけでは十分な老後資金を確保できないと言われる低金利・長寿化時代。「貯蓄から投資へ」の流れは金融機関職員も例外ではない。円預金以外の金融商品を保有している読者は9割近くに上り、その7割が主に投資信託かETF(上場投信)で運用していた。私的な金融取引を制限する業界の自主規制や社内規則については、6割の読者が「見直すべきだ」と回答した。

【調査方法】
 本紙2021年1月15日号で意見を募集し、78人から回答を得た。回答者の勤務先(元勤務先を含む)は都市銀行・信託銀行7人、地方銀行・第二地方銀行43人、信用金庫・信用組合22人、労働金庫3人、その他3人。

 

Q1 円預金以外の金融商品を運用していますか

 「預金金利が低過ぎる」(九州地区第二地銀行員)のは、預かる側の金融機関で働く行職員も同じ。中部地区地銀の30代行員は「豊かな老後にするため、自助努力で資金をつくらなければいけない」と資産形成に努めている。
 リスク性資産への投資理由に「勉強」(近畿地区第二地銀40代行員)をあげる人は多かった。中部地区信金の30代職員は「運用で知識が増えて、顧客に経験談を話せる」と手応えを感じている。
 一方で、「営業店のノルマ達成のため仕方なく投信を購入している」という声もあった。
 円預金以外を保有していないと答えたのは約13%。中部地区信金の40代職員は、その理由として「資金的、時間的余裕がない」ことをあげた。九州地区地銀の40代行員は「インデックス投信などの長期保有は低リスクだが、“絶対”はない」と安全資産に徹する。