エンゲージメント研修

モチベーション・意識改革 2021.02.17

~グレート・リセットし、社員のエンゲージメントを高める~

 2020年6月、世界経済フォーラム創設者のクラウス・シュワブ会長が、2021年の年次総会(ダボス会議)のテーマは「グレート・リセット」であることを表明しました。

 世界の経済システムを根本的に考え直さないといけない戦後の経済のあり方は、異なる立場の人を包み込めず環境破壊を引き起こし、持続性に乏しいと述べています。まさにこれからの時代は、人々の幸福を中心とした経済へと考え直すべきだと。

 経済に関する価値観がこれから大きく変わるのです。トヨタ自動車は、「車を量産する会社から、人々の幸福を量産する会社へ変わる」と宣言しています。

今、まさに成熟した先進国の企業は「幸せ」にフォーカスした企業へと変わろうとしています。そのような価値観の変化の中で、組織における「幸福度」も近年益々注目されるようになってきました。

 ペンシルバニア大学教育大学院の研究で、幸福度の高い社員の創造性は幸福度の低い社員の3倍高く、生産性は31%、売上は37%高いとされています。この研究結果からもわかるように社員の幸せ、大きく捉えれば組織の幸せは、その組織の成長に大きく影響することが考えられます。

 社員のエンゲージメントとは、「自分が所属する組織と自分の仕事に熱意を持って、自発的に貢献しようとする社員の意識」と言えます。エンゲージメント経営ができている組織では、「組織は社員が期待する仕事を提供できているか?」「社員が仕事に幸せを感じて意欲的に仕事に取り組めているか?」を常に考えています。組織は、心理的な安全があったうえで対話が多くかわされ、相手がどのように感じているのか、どのように考えているのか、そして何を期待しているのかを双方向で確認し合わなければなりません。

 社員のエンゲージメントが低いと、「やらされ感」を感じる組織となり、指示待ち、もしくは必要以上のことは考えないという組織になっていきます。成長したい、仕事に意味を見出したいと思う社員は、その組織風土に耐えられず、離職していくケースも多く見受けられます。そして、お客様に対して自社の製品やサービスを提供したことによる体験価値がエンゲージメントを高める要因にもなっているため、お客様が感動してくれた、お役にたつことができたという自信が大切になってきます。

冒頭で申し上げた、幸福を中心とした経済とは、まさにこれから私たちが構築していかなければならない経済のあり方だとも言えます。

 短期的な視点では、エンゲージメント経営はできません。アフターコロナ後の社会では「自分にとって幸せとは何か?」と深く考える社員が増えるでしょう。そして消費者目線から考えると、この商品やサービスは私を幸せにしてくれるのか、環境や社会にとって適切なものであるのかということを深く考えて消費をするようになるでしょう。

 私たちは「グレート・リセット」する必要があるのです。社員と組織のエンゲージメントに取り組むことは、まだ始まったばかりです。これからの時代を幸せに生きていくためにも「学ぶ」必要があるのではないでしょうか。

 

【エンゲージメント研修】

 エンゲージメントとは何か、エンゲージメントを向上させるためにはどのようなポイントがあるのか、エンゲージメントを高めるためのリーダーのあり方はどのようなことが大切なのか、またエンゲージメントを下げる原因は何かをお伝えしながら、エンゲージメントの高いチームの作り方をワークを通じて学んでいただきます。

 

株式会社シー・マインド 宮道京子