奈良信金、TQSM研修で営業力強化 行動量4割アップ

営業力強化生産性向上 2021.07.30

 【大阪】奈良信用金庫(奈良県、田村好美理事長)は、外部コンサルタントの研修を通じて、営業力の底上げに取り組んでいる。研修受講後、職員一人一人の行動量が大幅に向上、約6カ月で4割増加した。総合企画部の研修担当者は「新型コロナウイルスの影響が一服したなかで、想定以上の数字だ」と強調する。

 同信金は2018年度、融資量から件数を重視する方針に転換。営業スタイルの変化が求められるなかで、エクスプローラーコンサルティング社が提供する「TQSM(「単純化・標準化・スピード化・専門化」に則って「科学的かつ体系的に生産性向上を実現する方法」で、総合的かつ実践的に教育育成を行うセールス及びマネジメントのトレーニング)トレーニング」を導入した。

 営業店の渉外担当者や課長・次長・支店長は20年11月~21年7月に、「効果的商談」「効率的行動」「プロセス・マネジメント」「プロセス・インジケーター」を柱とした独自の33メソッドを学び、営業店の業務で実践。管理職以上は、マネージャー研修を受講し、部下の管理手法などを身に着けた。

 具体的な成果も表れてきた。6月の実績では、行動量の指針である融資提案訪問件数(スタッフ1人当たり)が、1月比で4割増加。新規融資申込件数(同)も、6割強増えた。 同信金は今後、同社によるフォロー研修を受講し、新たな営業スタイルの定着化を進める。