《読者の意見》週休3日制

キャリアデザインワークライフバランス生産性向上 2021.08.23

給与減でも31%が望む、
学び直しや副業の機会に

 一部の大企業で試行的な導入が始まった「週休3日制」。金融界でも、みずほフィナンシャルグループが導入。政府では、希望者による選択的週休3日制の導入に向けた検討が進められている。コロナ禍で多様な働き方に注目が集まるなか、金融機関で働く読者に週休3日制の利用希望や、新たに増える休日の使い方などを聞いた。

【調査方法】
 本紙5月21日号で意見を募集し、97人から回答を得た。勤務先別の回答者は、都市銀行・信託銀行8人、地域銀行41人、信用金庫38人、信用組合3人、労働金庫2人、その他5人。

 

Q1 週休3日制が導入されたら、利用したいですか

 自社で導入された場合の制度概要が見えないことなどから、「どちらとも言えない」が43%で最多。次いで「給与が減っても利用したい」が31%となり、「利用したくない」(26%)を上回った。
 制度導入に肯定的な意見としては、「有給休暇の取得を促すよりも定休を増やした方が日本人の労働時間削減には効果がありそう」「収入が大幅に減るようであれば考え物だが、時間外労働が必須の状況はイレギュラーと考えるべき」などがあった。今後の金融機関の経営環境を見据え、「過去のような激務より、ゆとりを持ち地域貢献に役立つ人材が必要」や「コロナ禍を受け、パンデミック対策として必要」という声も寄せられた。
 利用したくない理由は、「給与が減り、増えた休日に使う生活費などで収支バランスが崩れる」などの給与水準が下がることへの懸念が最も多かった。他にも「だらだらと時間を使うだけの休みはいらない」や「今どき、人員の増加は見込めず、機械化が進まないと仕事がたまるだけ」「資金決済の業務量は減らないので密度が濃くなる」という、実質的な負担増を懸念する声が多かった。
 「どちらとも言えない」の回答者のコメントは、「現在の週休2日でもワークライフバランスは十分にとれている」「コロナ禍で売り上げが減少した取引先の融資相談に乗る機会が減ってしまう」など。そのほか、「給与水準が維持される前提で」や「副業が認められるなら」といった条件付きでの利用希望もあった。