事業承継・人材マッチングフォーラム開催迫る!

事業継承取引先支援 2021.10.07

(10月14日・15日:東京国際フォーラムホールC)

専門家によるノウハウの開示と地域銀行、信用金庫の活動状況を紹介

地域金融機関では昨今、取引先に寄り添い課題解決につながる支援として、事業承継や人材紹介に力を入れている。後継者不足による事業継続の断念や、事業を任せられる専門知識を持った責任者の不在で企業の成長に課題を抱えるなど経営者の悩みは深い。新型コロナウィルス感染症が追い打ちを掛けるなかで、金融機関の支援に対する潜在的な期待は大きい。しかし、金融機関単独での活動には限界があり、外部機関との連携が必須。また、専門知識を持つ人材の育成や営業店との連携も金融機関が早急に取り組むべき課題だ。

金融機関のこのような課題を受け、金融総合専門紙「ニッキン」は10月14、15日、東京・有楽町の国際フォーラムで事業承継・人材マッチングフォーラムを開催する。初日の14日は「事業承継」、翌15日「人材マッチング」をテーマとし、中小企業庁、金融庁の後援のもと始めて開催するイベント。両日とも専門家によるノウハウの開示のほか、地域金融機関による取り組み事例を紹介する。

【14日・事業承継フォーラム】

ニッキンが地域金融機関に対し実施した事業承継に関するアンケートの集計によると、取引先企業が抱える課題として、後継者不足の先送りに加え、「経営者が社員とコミュニケーションが取れていない」や「後継者への自社株移転時の税負担が少なくない」などが挙げられた。

一方で、金融機関側の課題としては、「人材育成」が圧倒的に多く、次いで、「本部と営業店の連携」「取引先への周知」が続き、体制整備に課題を残しているのが現状のようだ。

14日の事業承継フォーラムでは、中小企業庁による基調講演「中小企業が安心してM&Aに取り組める環境の整備」に続き、ビジョナル・インキュベーションやサクシード、レコフデータ各社がM&Aプラットフォームを紹介。また、城南信用金庫や滋賀銀行・日本M&Aセンターによる最新の取り組み事例も紹介する。

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【15日・人材マッチングフォーラム】

金融機関が取引先企業への人材紹介支援をはじめて5年以上が経過する。地域金融機関では外部機関と連携した取り組みが定着してきた。「コロナ禍で事業展開を見直したい取引先に必要なスキルを持つ専門人材を紹介」し、取引先から感謝されるなど、好事例も増えている。

一見、順調な動きが見える人材紹介事業だが、金融機関では、事業承継と同様、体制整備に課題を持っているのが現状のようだ。人材マッチングに関するアンケートでは、「営業店への浸透」「人材育成」などが課題として挙げられる。「人材を育成したいがコストを意識してなかなかできない」や「営業店への理解が高まらない」などの声が多い。

15日開催の人材マッチングフォーラムでは、金融庁による基調講演「人材仲介機能の発揮に向けて~地域金融機関への期待~」のほか、みらいワークス、森興産が人材紹介事業に関するノウハウを紹介。また、サーキュレーションと山口フィナンシャルグループのYMキャリア、そしてIKIGAIときらぼしコンサルティングによる取り組み事例も必見だ。

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