知多信金 預かり資産塾が成果 トップクラスの営業力へ

営業力強化預かり資産中堅行職員向け 2023.07.28

知多信用金庫(愛知県、間瀬朱実理事長)は、2022年度の投資信託販売額が90億5900万円で全国信金10位となった(ニッキン調べ)。全国254信金のなかで、預金規模50位ながら販売額で例年上位に入る。全国トップクラスの営業力のカギを握るのは、18年続く研修だ。

営業統括部個人取引管理課の鈴木芳美課長が1年を通して預かり資産専担者研修を開いている。大手証券や大手行の経験も生かし18年続ける〝鈴木塾〟だ。研修の参加者は年度ごとに募って入れ替え、預かり資産担当者のうち中堅層を中心に20人を選抜する。参加者は月1回本部に集まり、鈴木課長や外部講師から知識や提案手法を学ぶ。

23年度は19期生18人が研修に参加。7月13日には、運用会社3社が主要ファンドや指数の特徴を説明。次回以降は、相場を各自が分析して報告するほか、商品説明・セールスのロールプレイングを繰り返す。いずれも「特別なことではない」(鈴木課長)が、一人一人が自分で考え実践するカリキュラムを継続してきた。

研修で運用会社の講演を聞く預かり資産専担者(7月13日、知多信金本部)

1年間の研修を終えた塾生は、各店舗で営業をけん引するとともに、部下の教育も担う。塾生同士で同様の知識やスキルを持ち、教え合い、連帯感を持って預かり資産の実績を築いてきた。

塾の修了生は延べ138人で、23年度末に19期生が修了すれば150人を超える。鈴木課長は「今期も特定の商品に集中するのではなく、お客さまのニーズに合わせた柔軟な提案に取り組んでいく」と話す。