学歴から学習歴の時代へ

モチベーション・意識改革 2023.10.25

学歴から学習歴の時代へというと、本当にそんな時代へと変わるのかと皆さんは疑われるかもしれません。私が考える学習歴とは、いかに人生を遊び続けるかという観点から考えています。日本でいう学歴とは、もちろん最終学歴を指す場合が多いですが、学歴だけで人生を遊ぶには、今はあまりにも人生が長すぎると思うのです。決して学歴を否定するのではなく、あくまでも学歴はある時点でのその人の通過点と考え、そこから続く長い人生を楽しむためにも学習歴が重要な時代になるのではないかと。

人生を遊ぶ、楽しむとは「ああ、おもしろかった」「ああ、嬉しかった」、つまり時間を効率的に使うというよりも、感動という時間をいかに膨らませていくかということです。

そのために「遊ぶように学ぶ」ということは、これからの時代の重要な能力の1つだと言えます。

仕事とは、つらいものつまらないもの、仕事にやりがいを持つなんて理想論、そんなことを考えている人は多いはずです。しかし仕事をする時間は人生の3分の1以上を占めていくはずで、その時間を「感動」の時間に変えてみてはどうかと提案したいのです。新世代の仕事のあり方を考えると、これからの仕事はもっと自由自在であって、自分の仕事を楽しみ、自由な仕事をして生きていくことではないかと思います。組織で働きながらも色々な社会とつながり、その社会から必要な人財になるとで「自由な働き方」が手に入るのではないでしょうか。だからこそ、自己を磨くための「学習」は、あなたを「自己実現を成し遂げている人」へと導いてくれるはずです。

自己実現を成し遂げている人を見れば、最も好ましい環境下では、仕事に対してどういう態度を取ることが一番理想的なのかがわかる。高いレベルに達している人は、仕事を自分の個性と一体化させている。つまり、仕事が自分の一部となり、自分という人間を定義するうえで欠かせない要素となっているのだ。

―エイブラハム・マズロー(アメリカの心理学者)

この言葉のとおり、自己実現を成し遂げている人というのは、仕事が遊びであり、遊びが仕事であるように、仕事と遊びの精神が一体化している人のことでもあるのです。「仕事=労働」と考えないこと。お給料のためだけに働くのではなく、自分が社会といかにかかわっていくか、社会の中に自分の存在理由をいかに見いだしていくか、そして誰かのお役にたてるための仕事にする。まさに社会に貢献できる仕事をできる人財になることが、人生を感動の時間に変える近道なのではないでしょうか。「学習」は、人生を旅行するように喜ばせてくれ、そして新しい人との出会いも演出してくれます。そして「学習歴」は「学歴」のように固定化されたものではなく、いつでも自分次第で、積み上げていくことができます。

「知ること」「観ること」「読むこと」「考えること」、この4つを「生きる」なかに組み込めば、人生は「学び」となり、そして「遊び」へと変わるはずです。

 

株式会社シー・マインド 宮道京子